2025.11.26

イスラム女性の権利は本当はどうなっているの？

IslamGuide

「イスラム教って、女性が抑圧されているんでしょ？」そんな声を、あなたも一度は聞いたことがあるかもしれません。

でも、実際のところはどうなのでしょう？宗教としてのイスラム（イスラーム）が定める女性の権利と、各国での文化・社会制度による扱いは、じつはまったく別物です。

この記事では、あなたが抱く疑問をひとつずつほどいていきます。「え、そうだったの？」という発見もあるかもしれません。

よかったら、肩の力を抜いて読み進めてくださいね。

Table of Contents

1. 「イスラム＝女性差別」では語れない理由

まず最初にお伝えしたいことがあります。 “イスラム教が女性の権利をどう扱うか” と “イスラム圏の国々が女性をどう扱うか” はまったく別です。

この2つを混同してしまうことで、多くの誤解が生まれています。

たとえば、アラブ諸国の法律や文化をそのまま「イスラムの教え」と思ってしまう人は少なくありません。でも、実際は国ごとに歴史も価値観も大きく違います。

同じイスラム圏でも、女性の政治参加が進んでいる国もあれば、法律上の制限が多い国もあります。ですから、ニュースで見る “ある国の問題” だけで、イスラムすべてを判断してしまうのはもったいないですよね。

あなたは、なにか一つの情報だけで判断してしまった経験はありませんか？人も宗教も、もう少し立ち止まって見てみると、一気に世界が広がることがあります。

そういえば、ヒジャブの話題になると「どうやって留めてるの？」と読者さんからよく質問をいただきます。妻は普段、マチバリのような「ヒジャブピン」を使っていますが、何だか刺さりそうで怖いので私はこちらを紹介しています。「クリップブローチピン」400円台で買えるうえに服にも引っかかりにくいので、初めて触れる方にも安心ですよね。

2. イスラムの聖典が示す「女性の権利」は意外と手厚い？

ここからは、宗教としてのイスラムが本来どんな権利を女性に認めているのかを見ていきましょう。

クルアーン（イスラムの聖典）やムハンマドの言行録には、次のような権利が明確に書かれています。

教育を受ける権利（男女ともに学ぶことは義務）
財産を持つ権利（夫とは独立した財産所有が認められる）
結婚の同意権
離婚の権利（国によって手続きの形は違う）
職業選択の自由

こうして見ると、「思っていたより幅広い…」と感じませんか？特に財産権が男女別々なのは、世界の歴史の中でもかなり早い段階で認められたものです。

ただし、イスラムの教義は “原則” を示すだけで、実際の社会制度をどう運用するかは、各国の文化・政治が深く関わります。ここが誤解が生まれやすいポイントなんですね。

3. 「女性の服装」—ヒジャブやアバーヤは強制なの？

おそらく一番質問が多いテーマかもしれません。

結論から言うと、ヒジャブ（髪を覆う布）やアバーヤ（ゆったりした服）を着るかどうかは、国や地域、家族の方針によって違うのが現実です。

宗教的には「控えめな服装であること」が求められますが、具体的な服の形までは決められていません。つまり「必ず黒いアバーヤじゃないとダメ」という宗教的ルールはありません。

あなたは “自分が選んで身につけたい服” と “周囲の文化に合わせる必要のある服” の間で迷ったことはありますか？たぶん、ヒジャブをめぐる選択は、それと似たところがあるのだと思います。

4. 文化と宗教はこんなに違う

たとえば、同じイスラム圏でも次のように差があります。

教育水準が高く、女性の大学進学率が非常に高い国
女性の車の運転が一般的な国
女性議員が多く活躍している国
逆に、社会的制限が強く残る地域

「え、こんなに幅があるの？」と驚かれる方も多いです。

だからこそ、「イスラム＝女性が自由を奪われている」という一括りの理解には無理があるんですね。

5. 日常生活の中のイスラム女性の姿

都市部では、キャリアウーマンとして働く女性がたくさんいます。法律や対人マナーとして配慮すべき点はありますが、基本的には男女ともに学び、働き、家庭を築くことができます。

また、家の中での女性の役割を重視する家庭も存在しますが、これは宗教というより、地域伝統や家族観の影響が大きいんです。

「家の中での役割」「外で働くかどうか」は、イスラムに限らず、世界中の家庭で話し合いながら決めていくものですよね。

もしあなたが「アバヤ（ムスリムコート）を着てみたいな…」と思った時は、読者さんにも好評だった ▶ こちらのヒジャブドレスを着てみてはいかが？アバヤの下にはこういうものを着ることが多いです👇

✔ 長袖インナー
✔ レギンス
✔ ロング丈のアンダードレス
✔ 頭にはインナーキャップ

アバヤ自体はゆったりしているので、中はけっこう自由 です。雰囲気を味わえるので、初めて触れる方にちょうどいいですよ。

6. 「イスラム＝女性の自由がない」になりがちな理由

ニュースで取り上げられやすいのは、どうしても “制限が厳しい国・地域” です。しかし、あれは「政治的・文化的な背景」が大きく、宗教そのものの命令ではありません。

さらに、女性が伝統的に家を守る文化が色濃く残る地域では、宗教と文化が重なって見えてしまうこともあります。そのため、「イスラム＝女性の自由がない」というイメージが世界に広まりやすいのです。

でも、実際のイスラム女性はとても多様。ヒジャブを楽しむ人もいれば、仕事をバリバリこなす人、大学で研究を続ける人、起業する人もいます。

7. イスラム女性の“声”から見えるリアル

実際にイスラム女性に話を聞くと、意外な感想が出てきます。

「ヒジャブはむしろファッション。髪型が決まらない日の味方！」
「宗教のおかげで男性からの無理な視線を避けやすい」
「財産が夫と別になるので、経済面で独立していられる」
「問題があるのは宗教じゃなくて社会制度」

こういった声を聞くと、「私たちが思っている“自由”とは違う“自由”があるんだな」と気づかされます。

8. 結局のところ、イスラム女性の権利はどうなっているの？

まとめると、次のようになります。

宗教（イスラム）は女性の教育・財産・結婚などの権利を認めている
制限の多い地域は“宗教の教え”より“文化・政治”の影響が大きい
イスラム女性の実際の生活は国によって大きく違う

つまり、イスラム女性の権利を理解するには、 宗教・法律・文化・歴史を切り分けて考える必要があるということですね。

あなたがもし、ニュースだけで判断していたとしたら、少し視野が広がったのではないでしょうか？

9. さいごに — 「知ること」は偏見を溶かす力になる

私たちは、“知らないもの” を怖がりがちです。イスラムに対しても、同じことが起きています。

でも、こうして一歩踏み込んでみると、「実はとても合理的」「イメージと違う」と気づくことが多いんですよね。

もし、この記事がイスラム女性への理解の入口になれたなら、とても嬉しく思います。

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